暗黒素材のできるまで。

第2回 洋人形の原画


今回の使用ソフト、フォトショップ5.0
(でもLEでもできることしかやってないです)

作成時間 よく覚えてないけど40分くらい

第2回はファイルとバリエーションについてやろうと思っていたのですが
説明が難しいので予定を変更して
人形の原画です。
ほとんど第1回と同じような感じです。

どちらかというとCGの描き方というより絵の描き方になってしまいそうです。
なぜなら私はCGの知識はほとんど素人でして
絵の具を塗ってすごした時間が遥かに長いのです。
テクニックとしては絵画一般の技術になってしまうかもしれません。






まずは適当に資料を探します。
これは私の愛用の写真辞典みたいなのからです。
ニュー ヨーロピアン ドールだそうです。
写真はここには載せません(著作権を主張する身ですから)
でもかなり写真と違います。
いわれないとどれを参考にしたかよくわからないと思います。




いきなり飛んでいますが、200ピクセル平方解像度72、黒背景に
まずは服の色をシュシュとやります。
このとき注意することは細かな形よりも全体のバランスです。
大きく頭、胴体、のプロポーションをちゃんとあわせましょう。
エアブラシツールの直径30ピクセルくらいのを4%くらいの強さでやってます。

それでもって白を15ピクセル直径位で顔をシュシュっと。
2番目に小さいブラシでフリルをシュシュっと。

とにかく全体の塊(マッスといいます)を意識していきましょう。





服の質感を出していきます。
これはスポンジツールで彩度を落とした後。
焼き込みツールと囲い焼きツールでしわや陰影を作っています。
エアブラシだけだとのっぺりしすぎるので適当にこのようなツールを使っています。

焼き込みツールと囲い焼きツールはなかなか便利でして
小さく使えば浮いた感じにならず描写ができて
大きく使うと全体のマッスを細部を殺さずに調整できます。
(これでいうとフリルのところに全体的な丸みが出ているのがわかるでしょうか)
とにかく試してみて下さい。




でもって髪の毛などの描写に入っていきます。
まずは輪郭を追うのではなく大きく弱く塊を作っていきます。
一本ずつ描くよりまとまりとしてどのようになっているのかに注意します。

大きい塊、流れができればその上にちょっと細部を描き込んで
メリハリをつければ全体を描き込んだように見えます。
逆に全体を細かくぎっしり描き込みすぎると
意外とリアルに見えなくなってしまうのです。






でもって全体の概形が見えてきました。
いよいよ顔にとりかかりましょう。
「人形は顔が命です」って決まり文句がありますが、まったくそのとおり。
がんばって描きましょう。
顔は流石に拡大表示して細部を描きます。

まずは大きく目と鼻の位置を決めましょう。
でも目と鼻の形を描くというより肌色を調整して陰影で徐々に位置を決めます。
目や鼻をパーツの輪郭だけ追うと
位置がずれたり妙にくっきり浮いてしまいがちです。



一番細いエアブラシを使っています。
圧は最初は2%くらいで様子を見ながら徐々に上げていきます。

細部を描きすぎたら顔全体に肌色を大きく弱くかけてバランスを取り直します。

一見、消えてしまってもとに戻ってしまう無駄なことのようですが
この消してしまうという後退の作業が絵画では重要な要素です。
よく「プラスの仕事」と「マイナスの仕事」といっていました。





最初は変な顔でもだんだんなじんできます。


徐々に形がうまく行ってきたら最後にポイントとなる部分をしめていきます。



眉毛も均一にするのでなく一方の端を濃くしたり
鼻も下の部分の影と一番高い部分のハイライトを入れたり
唇は上唇のほうが影ができやすいです。





顔ができたら髪の毛も細部を描きます。
顔との密度のバランスを考えて。




服がちょっときちゃないので指先ツールでなじませて。
ブラシの弱いので調整します。
顔との密度のバランス。




服の細部をカチカチ描きました。
切れ目や曲がり目を強めに。
シワも適当に全体のバランスを壊さない程度に。



手を描きます。
やや大き目のブラシで全体的にぼんやり作ってから‥


‥ハイライトを一部に入れるだけ。



両手を描きました。




足を描きました。
手と同様に大きな丸みを作ってから
細部をしめます。
決して輪郭を均一に追ってはいけません。


でもって明るさとコントラストを調整してできあがり!
最後の調整しないとどうしても白く浮きがちです。
油絵ならグラッシュしてしあげるところですね。



あいかわらず御参考になるかどうかはなはだ怪しい説明でした。
大体、フォトショップの機能ほとんど使っておりません。
もっと効率よくやる方法がたぶんあるでしょう。

洋風の人形の絵なんて描いたのこれが初めてです。
和風のも和人形がはじめてでした。
まさかフリル付きのものを描くことがあろうとは人生わからないものです。
合掌。
ついでに拝みわたり。

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第3回 髑髏壁紙