連想ホラー小説遊戯「流血学園1999」第2章


理科教師 間堂真子「あーらみなさん面白い恰好ですこと」
魔性の情景描写「間堂真子は実験室の教壇に座りなにやらフラスコを振りながら我大達を見た。 彼女は腰まである長い黒髪を紫色のリボンで束ね、おろしたての白衣を着ていた。野暮ったい銀縁の眼鏡ですら彼女の怪しい美貌を隠すことはできない。」
人体標本「ミナサンゲンキデスカ?ボクハゲンキデス」
我大 剛「げんきじゃねーよ。」
人体標本「ゲンキダシテゲンキダシテガダイクンガダイクン」
妖異なる効果音「タカタカタカターーーー」
魔性の情景描写「人体標本は我大達のまわりを元気よく手を振りながらタカタカと走り出した。」
理科教師 間堂真子「クローン人間製造における細胞分裂の観察を行いたいと思っていますの・・・我大君・・・少し貴方の細胞、口内の粘膜を分けていただけないかしら。」
我大 剛「はぁ? クローン??」
魔性の情景描写「真子は、微笑むと、我大の不意をついて、接吻をした・・・」
妖異なる効果音「ウィーン・ガヒョッ・ちゅわゎー」
我大 剛「わああああああああああああ!!!なななななな、何しやがるーーーーー!!!???(大パニック)」
魔性の情景描写「我大は顔を真っ赤にして一気に壁際までバックダッシュした。ケンカに明け暮れる日々を送っていた彼は結構奥手であった。そう、今のが彼のファーストキスだったのである。」
妖異なる効果音「・・・ドキドキ・・・・・」
理科教師 間堂真子「ふふ、粘膜をありがと。」
魔性の情景描写「そう言うと、真子は口の中から奇妙な形をした容器を取りだした。」
理科教師 間堂真子「さて、これを培養するとどうなるかしら? 楽しみだわ。」
仁総 京介「で、ぼくらはこのコントをいつまで見てればいいのでしょう?」
人体標本「タノチーコントトトーーータノチミバイヨー」
理科教師 間堂真子「じゃあ、君に培養してもらおうかしら。」
仁総 京介「ぼくが?いいですよ。培養くらい・・・ふふっ」
近藤先生「間堂先生・・彼におもちゃを与えるのは危険です。」
魔性の情景描写「近藤は彼なりに身の危険を感じ、工事用のヘルメットをかぶり、顔には強化プラスチックのマスク・・・防弾チョッキを着込み・・更には安全お守り30個を胸からぶら下げていた。また、手には「暴力反対」のプラカードを掲げていた・・・。」
我大 剛「・・・・・・・・(近藤先生を見て呆れている)バケモノ相手にそんなのムダだぜ、先生・・・。」
魔性の情景描写「京介はやや黄色がかった培養液を三角フラスコ内に手際良く調合すると、我大の細胞をそれに放り込んだ・・・。」
妖異なる効果音「ズズズズッ・・・ブクブクブク・・・。」
仁総 京介「えぅ、・・・・そんな馬鹿な・・・こ、これはいったい・・・。」
鈴木 キャリー「かっ会長の顔が!」
近藤先生「ひえ〜」
魔性の情景描写「三角フラスコからはまだ何かの気体が立ち込めていた。その煙の中で仁総の顔は生きたままの乳酸菌によって支配されてしまったのである。」
人体標本「ケンコウニ、トッテモイイヨ!!」
仁総 京介「わ、私の顔が〜〜〜!!」
魔性の情景描写「煙りが引いた後に現れたのは、肌がつやつやになった京介の顔だった。心持ち以前よりも美貌に磨きがかかったようである。」
鈴木 キャリー「会長・・・(メロメロ)」
我大 剛「おっ、俺も…むぐっ」
魔性の情景描写「我大は言いかけた言葉を飲み込んだ」
刃崎 死朗「・・・・・・・・・で、なんで乳酸菌が発生すんだよ・・・・」
理科教師 間堂真子「それは、我大くんの身体の約70%は「ヤク●ト」で成り立っているからよ。」
我大 剛「(ガーーーーーーーーーーーーン)そ、そうだったのか・・・・。(信じるなよ、お前も)」
理科教師 間堂真子「そして問題は残りの30%ですわ。」
亡霊 「なんちゅう体してるんだよ。」
我大 剛「俺の残りの30%はアレでできてるんだ〜!」
ホッチキス女「悪玉菌・・・って、これじゃ血まみれ連想遊戯でしょ・・・パチン、パチン・・・。」
妖異なる効果音「ふざけるなよ・・・テメエ等・・・どいつもこいつも俺様をなんだと思っていやがるんだ・・・。」
魔性の情景描写「怒りの声を上げたのは意外にも培養された細胞であった・・・。細胞は瞬時にフラスコにびっしりと増殖し、蠢いた・・・。」
妖異なる効果音「・・・・パリン・・・・!!」
魔性の情景描写「仁総の持つフラスコが粉々に砕け散った・・。細胞は凄まじい勢いで近藤の方へと這いずりだした・・・。」
近藤先生「や、止めて・・こ、来ないで・・・・。うわ〜〜!!」
魔性の情景描写「細胞は近藤を壁際に追い込むと、その切断された指先に吸い付き・・・同化し始めた・・・。」
理科教師 間堂真子「あら・・・。よかったじゃありませんか、近藤先生。指が再生しましたわよ?」
人体標本「キケン・・キケン・・真子、気ヲツケテ・・・・・。」
魔性の情景描写「近藤の腕がびくんと跳ね上がったと思うと指がするすると伸びはじめた。」
近藤先生「ありゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!?」
理科教師 間堂真子「きゃあ〜〜〜」
魔性の情景描写「どうやら細胞はむっつりすけべであるらしい。果たしてそのすけべの元は我大なのか。近藤なのか。まさか仁総なのか!三者はお互いに責任をなすりあうような視線を交錯させた。」
妖異なる効果音「シーン・・・・・・・・・・・・・(気まずい雰囲気が漂う・・)」
近藤先生「あっ!」
理科教師 間堂真子「どうなさいましたの?」
妖異なる効果音「ぷぅぅ・・・」
理科教師 間堂真子「・・・・・。」
近藤先生「・・・・・。」
理科教師 間堂真子「・・・・・。」
近藤先生「す・・・すみません!」
妖異なる効果音「何とも強烈な臭いがあたりを漂う・・・。」
理科教師 間堂真子「・・・・・・・・・・・ククククク。」
人体標本「ククハチジュウイチ」
魔性の情景描写「さらに追い打ちをかけるように、あたりは静まり返った、、、」
刃崎 死朗「ま、気を取り直すとして、こいつを正気に戻すことはできねぇか?」
魔性の情景描写「死朗は、放心状態の久美を指さし、真子にたずねた。」
安達 久美「アロピャー。アパラペヨー」
理科教師 間堂真子「あらま・・・、どうしちゃったの?記憶喪失?なら、そうなった時と同じショックを与えてみてはどうかしら?」
鈴木 キャリー「いいえ、それじゃ手ぬるいわ・・。100万Vの電気ショックなら確実よ。」
理科教師 間堂真子「あらキャリーちゃん。ちょうどここに100ボルト電池が1万個直列につないであるのよ。ほら」
魔性の情景描写「真子が教壇の床を開けると乾電池が一面に敷き詰められていた。そして彼女が手にしたコードは人体標本につながれていたのだ。真子は人体標本の鼻の穴をつまむと言った。」
理科教師 間堂真子「ここがコンセントよ」
鈴木 キャリー「コレ、差シ込ムデスカ?」
妖異なる効果音「ビリ・・ビリ・・ビリ・・・プッスン。」
魔性の情景描写「どうやら・・漏電していたようである・・人体標本の鼻に手を伸ばしたキャリーを100万Vの電気ショックが襲った・・・。」
理科教師 間堂真子「あらあら、大変。(ちっとも大変そうな口調ではない)」
魔性の情景描写「と、その時である・・感電したキャリーはピーンと硬直して、その際・・仁総に触れてしまったのであった・・・。」
妖異なる効果音「ウグッ・・・・。」
我大 剛「・・・・・・・っつーことは当然・・・。」
仁総 京介「うげぎあぐああああああ!!!!!」
刃崎 死朗「・・・・・・・・あーあ・・・・・・・。何やってんだかよ・・・。」
安達 久美「あ・・ああ・・・。」
魔性の情景描写「・・・苦痛に歪む仁総の表情を目にした久美の様子に変化が現れ始めた・・・。」
安達 久美「ハ、ハハ、ハハハハハハハ!!!!」
我大 剛「!?安達!?」
刃崎 死朗「久美ちゃん!」
魔性の情景描写「久美は死朗の頬をぬるりと撫でた。そして、ジェットコースターのような歩法で、仁総に接近していった。」
仁総 京介「na,」
魔性の情景描写「仁総の顔に珍しく驚愕の表情が浮かんだ。」
理科教師 間堂真子「フフフ・・・仁総君、キャリーちゃん・・まだ余裕が有りそうね・・あと100万ボルト分電圧を追加しましょうか?(ニヤリ)」
魔性の情景描写「☆☆異様な足取りで迫り来る久美、感電で自由にならない身体、容赦無い真子の攻め言葉・・この物語が始まって以来、初めて京介に訪れた絶体絶命のピーンチ☆☆」
仁総 京介「これが愛ですか。」
我大 剛「・・・・・・・俺は違うと思うぞ・・・。(もーどーでもいい)」
人体標本「アイアイアイアイ・・・」
鈴木 キャリー「ダメデス! 京介ニハ私ノ愛、ダケデス!!」
花子 「愛?うふふっ、す・て・き」
亡霊 「愛って何 ? 何 ?????????????????????????????」
安達 久美「フッシャー!」
理科教師 間堂真子「おやおや。意外な方向に進んでいますわね。実験はやっぱりこうじゃなくちゃ面白くないわ。‥‥えっとじゃあ、ご期待どうり電圧を上げてみましょう!よいしょ。」
魔性の情景描写「まこは水槽から2メートルはあろうかという巨大ナマズをとりあげた。」
我大 剛「なんだそりゃ!?っつ〜かそれ、どっから!?」
妖異なる効果音「バシャバシャ・・。」
魔性の情景描写「真子の手により遺伝子組換されて巨大化した電気ナマズは、ギャラリーの多さに興奮したのか水槽の中で暴れまくった・・・。」
理科教師 間堂真子「(ククク・・、これで学園の秘密を嗅ぎまわる邪魔物もようやく消え去るのね・・・)」
魔性の情景描写「巨大電気ナマズの電圧は<ピカチュウの10万ボルト>よりは見劣りするものの、その電圧は真子の予想以上にハイレベルなものであった。そのベギラゴンのような閃光により、しばらくの間は目を開けることができなかった。」
近藤先生「ありゃ?」
魔性の情景描写「京介に対して放たれたはずの電撃は、なぜか近藤先生の身体をマッチョにしていた、、、」
仁総 京介「ふふふ、、大成功じゃないですか、真子先生。」
理科教師 間堂真子「そんな、、どうして、、、?」
魔性の情景描写「近藤先生の身体は彼の意志に反して、上着を脱ぎ差リ、ポージングを開始した!!」
妖異なる効果音「ムギュ!」
人体標本「アッ、イタイ、イタイ、イタイ・・・・。」
魔性の情景描写「人体標本が弧を描きながら大きく弾け跳んだ・・・。そして・・標本は頬を押さえながら恨めし気に久美を見上げた。久美の矢のような蹴りが炸裂したのである。」
仁総 京介「くっ・・・、安達・・・同情か?同情するなら金をくれ・・・。」
我大 剛「・・・・・・・・・古い・・・・・・・・・・・・・・。」
安達 久美「体に力が‥力が溢れてくるわ。この破壊衝動だれか受け止めて!」
近藤先生「マッチョ近藤がお相手いたしましょう」
亡霊 「あ、この人死ぬよ死ぬよ」
刃崎 死朗「もーこれだけ変わっちまったら、そう簡単に死なねーんじゃないか?」
我大 剛「でも、こういうキャラって死ぬよな・・・大抵・・・」
妖異なる効果音「ズガッ!!」
魔性の情景描写「近藤がふいに放った掌底が安達の顔面をとらえた・・・かに見えたが・・・。」
妖異なる効果音「ゴキッ。(近藤の手首が砕けた音)」
近藤先生「ぐは〜!!」
安達 久美「きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」
我大 剛「こ、近藤・・・・・・。」
妖異なる効果音「ゴキッ、ゴキッ!!(近藤の全身から・・・)」
魔性の情景描写「その場にいた誰もが背筋が凍りつく想いに捕われた・・・。近藤の体が細胞一つ一つのレベルで揺らぎ始めたのである・・・。」
理科教師 間堂真子「ああ、なんてこと・・・。」
魔性の情景描写「近藤の体は振幅を速め、その姿は徐々に薄れていった・・・。」
近藤先生「だ、誰か・た・・・す・・・・・け・・・・・・・・・。」
我大 剛「近藤!!・・・畜生!!何とか出来ねーのかよ、間堂!!!!」
仁総 京介「どうやら電気ショックにより活性化された君の細胞の働きに、近藤先生の体が耐え切れなかったようですね・・・。」
刃崎 死朗「我大の細胞・・・?近藤の指にくっついたヤツか・・・。」
近藤先生「う……宇宙人は……きっと……存在す……」
我大 剛「何いってやがんだ、こんな時に!気ぃしっかり持て、近藤!!(思わず薄れていく近藤の方へ手を伸ばす)」
近藤先生「何故だ!体がなくなってしまったのに、存在だけは、自覚できるなんて」
亡霊 「私と同じ存在。ようこそ。死後の世界へ。私が新倉です」
近藤先生「あぁ、これぞ神秘! いままで私が信じてきたものは間違いではなかったのだ!!」
理科教師 間堂真子「さて、近藤先生も無事に昇天されたことですし、実験も第2段階に移すことにしましょう。」
人体標本「サア、ヤッテミヨウ!!!」
我大 剛「・・・・・・・・・・(呆然と近藤先生の消えた場所を見つめている)」
刃崎 死朗「我大、こいつはやばいぜ・・・。あの女、完全にいかれてるとしか思えねえよ。」
理科教師 間堂真子「うふふ・・・、キャリーちゃんこちらへ来ていただけないかしら?」
魔性の情景描写「キャリーは真子の声に逆らえなかった。ゆるゆると歩み寄るキャリーにはもはや蛇女の迫力はなくただの生徒、いや操り人形のようだった。」
仁総 京介「真子先生、やめてもらえませんか? それは僕のおもちゃなのでね!」
魔性の情景描写「京介の瞳が一瞬、凶悪な光をはなった。」
理科教師 間堂真子「わかったわよ、、、」
魔性の情景描写「また、いつもの(表面上は)おだやかな顔にもどると、京介はキャリーを抱きかかえた。」
仁総 京介「賢い選択でしたよ、真子先生。自分の命はそんなに粗末にするものではありませんからねぇ、、フフ、、」
魔性の情景描写「そう言って、京介は胸元から鈍い光を放つ物を取り出した。」
妖異なる効果音「ブィィィィィィィィン」
我大 剛「ブラウン。電気かみそりか!」
刃崎 死朗「電気かみそりは好きじゃねぇな。やっぱ剃刀ってのは・・・・・。」
魔性の情景描写「京介は真子にそれをちらりと見せると、他のものに見られないようにすばやく胸元に仕舞い込んだ・・・。」
仁総 京介「真子先生・・・わかってますね・・・。ちょっと連絡が入ったようです・・・失礼しますよ。」
刃崎 死朗「なんでえ、バイブレーション付きの携帯電話かよ・・・。」
魔性の情景描写「真子の表情は一瞬にして青ざめたものに変わった・・。」
刃崎 死朗「ところで、先生よ〜、その物騒なものを片づけてくれないかい。」
理科教師 間堂真子「あ、ああ、これね・・・。」
魔性の情景描写「真子が巨大なまずの水槽に近づいた時・・・、ドアを突き破る音がしたかと思うと、突如として巨大な影が目の前を横切った。そいつはナマズをくわえると再び、すばやい動きで理科室の外に飛び出していった・・・。」
我大 剛「あの、食欲の旺盛さは、、、まさか、やつが復活したのか?」
刃崎 死朗「我大?今のは・・・・。」
花子 「こおちょうしつのほうからきたみたいだよ。」
鈴木 キャリー「真子先生、イマノハ・・・?」
理科教師 間堂真子「キャリーちゃん、咄嗟のことだったし、私に聞いたって・・・判るわけないじゃないの。」
安達 久美「真子先生、防犯カメラで確認してみてはどうですか?最近、巷で物騒なことが多いので、防犯用に理科室に設置したはずですよ。」
人体標本「カメラハボクノ目デス。マコクレタ。マコミル?」
魔性の情景描写「人体標本はそう言うと腹部のつなぎ目に手をかけた。」
妖異なる効果音「ぱかっ」
安達 久美「ぎぃやああああああああああ!!!!!!!!」
魔性の情景描写「なんと人体標本の腹部から発射された怪しい閃光が久美の目を強襲した!」
人体標本「ワ、ワ、ワ、ワ、ワ、ワ、ワーーーーー」
理科教師 間堂真子「網膜パターンを照合してるだけのはずなのに・・おかしいわね」
魔性の情景描写「つぶやきながら真子は久美の目をつまみ出した。」
我大 剛「な・・・・!!何してやがる、間堂!!」
理科教師 間堂真子「何って・・我大君、見てのとおり安達さんの眼球を検査しているのよ。それとも貴方も眼球をを調べてほしいのかしら?」
刃崎 死朗「く、久美−−−−−−−−−−−。」
魔性の情景描写「久美の目から視神経がズルズルと糸を引いている。」
理科教師 間堂真子「まこにおまかせ。るんるんるん。」
我大 剛「先生・・・ちょっと引き出しすぎてねぇか・・・?」
理科教師 間堂真子「やっぱり、こんな所にゴミが入ってたわ・・・。これで大丈夫。さあ、元に戻しましょうね!!!」
人体標本「コレデダイジョーブ!コレデダイジョーブ!」
魔性の情景描写「しかし我大の不安は現実のものとなり、やはり引き出しすぎだった久美の視神経はかなりひどく絡み合っていた。」
理科教師 間堂真子「あら、むずかしいわね‥‥。 ‥‥え〜と‥こうやって、と‥‥できたっ!」
妖異なる効果音「ドジャーンンンンン!!!」
安達 久美「ちょっと!! 何か眼から破壊光線がでるようになっちゃったんですけど、、、どうすんのよ!!」
人体標本「久美スゴイ、久美サイキョウ!!」
我大 剛「ちっと待てよ!!「最強」の座はわたせねえぜ」
魔性の情景描写「久美VS我大!!史上最強を賭けたドリームマッチが 今まさに炸裂しようとしている!!!」
亡霊 「司会は、私亡霊と、、、」
花子 「花子でお送りします!!」
理科教師 間堂真子「ねぇ、お二人さん。熱くなるのは構いませんが、その前にさっきの事件についての防犯カメラの記録を見ませんこと?」
花子 「そんな事はどうでもいいのっ!せっかく出番がきたんだからだまっててよ!!」
刃崎 死朗「おい、我大。ケリつけるのも順序ってモンがあるだろうが。アツクなるのは良いが、先にやっかい事を片づけようぜ。」
我大 剛「なんだよ・・・わかったよ、防犯カメラ見りゃいいのか?」
安達 久美「隙あり!!!」
魔性の情景描写「安達の鋭い拳が我大の後頭部を捕らえた・・・かに見えた。しかし一瞬早く我大の体は沈み、その逞しい両手が肩越しに安達の腕を掴んだ。我大の背負い投げが見事に決まり、安達の体は床へ叩きつけられていた・・・。」
刃崎 死朗「よくも久美ちゃんに・・。くらえ!!!」
妖異なる効果音「ビュン!!」
魔性の情景描写「人体標本の眼から二筋の光線が黒板を照らすと先ほどの映像が浮かび上がった」
我大 剛「(すんでの所で刃崎のナイフを避ける)・・・・アツクなってんのはお前らだろ!!(映像を見る)・・・・なんだ、ピンぼけじゃねぇか。」
亡霊 「あはは・・、ナイフが頭をかすめてます・・。我大、逆モヒカン状態だ〜〜!!」
花子 「おしいですね。もう少しで額直撃でしたのに・・・。」
我大 剛「ぬおおおおおおおおおおお!!!!!」
理科教師 間堂真子「ちょっと!君達!!漫才はもうそのくらいでいいわ。」
亡霊 「反省・・・・・。」
仁総 京介「先生・・ピントがずれているんじゃありませんか?」
魔性の情景描写「仁総は人体標本の眼球を左右に回して映像のピントを調整した・・・。」
仁総 京介「どうやらこれでピントは合ったようですね・・。ではビデオを巻き戻しますよ・・。」
妖異なる効果音「ギュルルルルル・・・ガチャン。ジイイイイ・・・。」
鈴木 キャリー「アッ・・・、コレハ・・・・。」
魔性の情景描写「ビデオを巻き戻しすぎたのであろう・・・。陸田校長と瀕死の状態で横たわる岡本三太の姿が黒板に映し出された・・・・。」
仁総 京介「・・・・・・・・・・・・。」
魔性の情景描写「陸田は三太の眉間に突き刺さったナイフを引き抜くと、傷口にゼリー状の薬品を塗り込んだ。そして薄ら笑いを浮かべると、緑色の液体の入った注射器を取り出し、それを後頭部深くに突き立てた・・・。」
花子 「ゴクン(つばを飲み込む音)」
我大 剛「・・・どういう・・事だよ・・・!校長出せコラァ!!!!」
妖異なる効果音「(何処か別の部屋から)我大・・・僕を殺そうとしたくせに・・今更、正義感ぶるなよ・・・。」
刃崎 死朗「こ、この声は・・・奴だ・・・。我大・・・、奴に違いないぜえ!!」
妖異なる効果音「バリバリバリ・・・・バリバリバリ!!!」
仁総 京介「三太・・・三太なのか?」
魔性の情景描写「スクリーンとなっていた黒板の真ん中が食い破られ破片が飛び散った。」
我大 剛「けっ・・・・。今度こそ引導渡してやらぁ!」
妖異なる効果音「どきゅーん。どきゅーーーーーん。」
魔性の情景描写「穴の向こうから撃ち放たれた弾丸が我大の頬をかすめ、人体標本を直撃した・・・。」
我大 剛「ち!!この野郎!!」
魔性の情景描写「穴からバズーカ砲の先端がニョキッと顔を出した・・・。」
刃崎 死朗「さ、三太さん・・・・・ま・・・マジですか・・・・・(^^;」
我大 剛「来やがれってんだよォォォォオ!!!!!!!!!!!!!」
改造食人鬼岡本三太 「これでまとめてミンチだよーーーん」
亡霊 「食人鬼がバズーカ・・・・・・邪道だ・・・・。」
刃崎 死朗「ってゆうか、食うなら我大ひとりを食え!」
我大 剛「なんだぁ!?刃崎!やっちまうぞコラ!!!」
刃崎 死朗「YATTEYAROUJANE-KA.」
我大 剛「変換して話せ、変換して!!」
妖異なる効果音「パスン????」
改造食人鬼岡本三太 「えっ、パスンって・・・・・・。」
仁総 京介「・・・・・・・不発だな。ちゃんとメンテナンスをしてなかったんだろう。」
改造食人鬼岡本三太 「まあいいさ・・・、こんなものに頼らなくても・・我大・・今の僕なら貴様なんか一ひねりだからね・・・ククク。」
妖異なる効果音「爪爪爪爪爪爪爪爪爪!!!!!」
魔性の情景描写「バリバリバリッ・・・黒板の穴が更に広がった・・・。」
我大 剛「ひねれるもんならひねってみやがれっ(がだいもこうふんしてへんかんをわすれていた)」
理科教師 間堂真子「・・・理科室を破壊するなんて…悪い子ちゃん達ね。」
魔性の情景描写「といいつつ間堂は右手に隠し持った小型リモコンのスイッチを押した。」
妖異なる効果音「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……。」
我大 剛「な、何ィ!!?」
妖異なる効果音「ズシーン……ズシーン………」
我大 剛「へ?」
魔性の情景描写「学校全体が揺れ動きだした!」
理科教師 間堂真子「フフフ・・・実はね、この学校は変形可能合体巨大メカロボットなの!」
妖異なる効果音「「ズズズズ・・・・・・・・」[」
改造食人鬼岡本三太 「うあわ〜〜〜い。巨大メカだ・・・。真子先生、あてにも運転させて〜〜〜ん。」
我大 剛「だめだい、僕の方が先だよ〜ん。ね、真子ちゃん。」
仁総 京介「先生・・・、このロボは空は飛べないんですか?」
理科教師 間堂真子「みんな子供ね!仲良くしないと運転させてあげないから・・・。」
人体標本「コント、コント、タノチイコント〜〜〜〜!!!」
魔性の情景描写「(くっ、まずいわ・・。執筆者の一人が理解不能に陥って完全にぶちきれているわ・・・。)」
妖異なる効果音「(情景描写さん、ここは一発どでかいのをかまして正気を取り戻させてやりましょうよ!!)」
魔性の情景描写「そうね、一発といわず、二発三発いっとくか?」
妖異なる効果音「ガゴーーーン!!!」
魔性の情景描写「コンクリートの塊がはじけ跳び、散乱した。壁、いや壁のあった場所は空間へと変わり果てた・・。岡本が遂にその姿を現わしたのだ・・・。」
鈴木 キャリー「無事ダッタノネ・・、三太サ・・・。」
魔性の情景描写「岡本に歩み寄ろうとしたキャリーの体がくの字にひん曲がり、高速で壁に叩き付けられた・・・。」
我大 剛「岡本・・てめえ気でも違いやがったのか・・キャリーはお前を心配して・・・。許せん・・・、食らいやがれ!!」
刃崎 死朗「待て!!我大・・、そいつはもうただの岡本じゃ・・・。」
魔性の情景描写「我大の豪腕が唸りを上げて岡本のボディに食い込んだ・・・しかし三太は微動だにせず、ひじを鋭角に折りたたむと我大の肩口に叩き込んだ・・・。」
我大 剛「グヘッ」
魔性の情景描写「岡本は感情を失った機械のごとく、かがみ込む我大を容赦なく蹴り上げた。」
改造食人鬼岡本三太 「なんだよ・・、でかい口叩いた割にたいしたことないじゃ無いか・・我大君・・もっと楽しませてくれよ・・ククク。」
妖異なる効果音「ビリビリビリ・・・」
我大 剛「やべっ・・・」
人体標本「ツーヨーシーッ!ガンバレガンバレバレー」
我大 剛「なめてんのか 人体標本・・・!あとでぜってーコロス!!」
妖異なる効果音「ガウッ!!」
魔性の情景描写「岡本が片足をついた我大の左手に食らいついた!!」
妖異なる効果音「ぐしゃっ!!」
魔性の情景描写「我大はすんでのところで岡本の攻撃を避け、左肘で岡本の脳天に強烈な一撃を加えた。」
我大 剛「あんまり俺様をなめると承知しねえぞ。こらぁー!!!!!」
魔性の情景描写「我大が繰り出す連続攻撃は確実にヒットした。しかし岡本はダメージを感じていないようである。」
改造食人鬼岡本三太 「うっしっし、、、」
理科教師 間堂真子「すごい耐久性ね、材質は何なのかしらん?」
仁総 京介「材質というよりむしろ、彼は常に何かを食べつづけていることによって、驚異的な新陳代謝を行っているのでしょう。その時にできた古い表皮がクッションの役割をしているのです。」
理科教師 間堂真子「まるでらっきょね」
我大 剛「フンッ、らっきょって言うなら、とことん剥いてやろーじゃねーか オラ、オラ、オラ、オラ、オラ、オラ、オラ、オラッー」
亡霊 「hihihihi」
仁総 京介「ハハハ・・・猿にらっきょを与えると、やはり最後まで剥いてしまうそうだよ我大君。」
刃崎 死朗「なにィ!それは我大が救い様のない低脳ということかコラァ!!」
人体標本「ラッキョ、ラッキョ、ナカマデ・・ラッキョ〜〜〜!!」
我大 剛「ウッグ・・・。」
妖異なる効果音「三太の強烈なボディブローが我大のみぞおちにまともに入った・・。三太の胸座を握り締めて何とか絶えようとしたが、我大は精根尽き果てたのかひざがガクンと折れ沈み込んでいった・・・。」
刃崎 死朗「三太・・てめえ生意気なんだよ。」
妖異なる効果音「ズバッ」
魔性の情景描写「刃崎が居合い抜きの要領で三田の背後から妖刀を振り下ろした・・・。」
改造食人鬼岡本三太 「グゲ・・・キサマ・・・お前も我大と一緒にあの世に送ってやる・・・。」
魔性の情景描写「切り裂かれたガクランがハラリとたれ、三太の背中から血が滴った・・・。・・・無数の痣が三太の背中に広がっていた・・・。」
仁総 京介「あっ・・・・。」
魔性の情景描写「仁総は一瞬言葉を失った・・・。三太の背中に広がった「痣」、それは紛れもなく・・・。」
仁総 京介「・・・・・・これで謎がとけた・・・。なぜ耕介(京介の弟・・1章参考)が突然変わってしまったのか・・・僕はこの手で耕介を・・・・。・・・三太、悪魔に魂を売ってしまったのだね・・・。・・・畜生・・・陸田の奴・・・。グオ〜〜〜〜〜!!!!!」
妖異なる効果音「ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・」
魔性の情景描写「妖気の波動が理科室を包み込む。仁総の体は宙に静止していた。無色透明の妖気‥‥だが全員の目には見えた!怒りと悲しみが交じり合い、異界で醗酵した魔性の妖気が、今標的を、進むべきベクトルを見つけたのだと。」
ホッチキス女「・・・・・・・・・・・・・・・。」
亡霊 「・・・・・・・・・・・・・・。」
鈴木 キャリー「・・・・・・・・・・・・。」
理科教師 間堂真子「な、何なのよ・・・。みんななんか様子が変よ。」
魔性の情景描写「キャリーとホッチキス女はトロントした空ろな目で仁総を見つめている。」
理科教師 間堂真子「これ以上、この部屋を壊さないでよ〜。」
花子 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
改造食人鬼岡本三太 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
我大 剛「なんかみんな黙り込みやがって・・・・。おい!どうしたってんだ!?」
刃崎 死朗「お、我大・・気がついたのか?」
我大 剛「まあな・・・・。で、いったいこいつらどうしちまったんだ・・・・。」
安達 久美「さぁ?」
刃崎 死朗「お馬鹿な俺達だけが正気を保ってるってのも妙な気分だぜ。」
我大 剛「(苦笑)、いえてるな。」
理科教師 間堂真子「ちょっと、あたしもその仲間にいれないでちょうだい!!」
安達 久美「それでで京介、あんたはこれから何がしたいんだい?」
魔性の情景描写「京介は何もいわず、ただじっと我大を見つめていた。」
刃崎 死朗「我大・・・こいつはひょっとすると・・・。」
魔性の情景描写「刃崎は剣先で岡本をつついてみた・・・やはりぴくりとも動かなかった・・・。」
我大 剛「・・・・・・・二度目の死・・・・・か・・・・?」
刃崎 死朗「キャリー、亡霊、ホチキス女、岡本、そして仁総・・・全部、人外の輩じゃ無いか。まるでこいつらエネルギーでもぷっつりと切れたみたいに・・・。」
人体標本「ボクハダイジョーブ・・ボクハダイジョーブ・・カタカタ・・・。」
我大 剛「なんだ、おめぇは大丈夫だったのか・・・。まあ一人(?)でも無事に越したこたぁねぇやな・・・。」
刃崎 死朗「我大・・・(頭)大丈夫か?」
我大 剛「()内がもの凄く引っかかるぞ、刃崎。」
人体標本「ツヨシツヨシアタマガダイジョーブジャナイノ」
安達 久美「いってしまったの‥わたしが見た世界に‥あの暗闇に‥仁総が連れていったのよ」
刃崎 死朗「暗闇の世界?・・・だが、どうやら今回の件も陸田が絡んでやがるのは間違いないようだぜ!!」
人体標本「クラヤミクラヤミ・・・マチガイナイヨ・・・」
魔性の情景描写「どこからともなく突然SEXPISTOLSの曲が聞こえてくる。『I am an anti christ・・・・・』」
我大 剛「何だ?」
人体標本「アイアイアイアイアイ・・・」
魔性の情景描写「曲のボリュームが徐々に大きくなるにつれ、周囲の緊張はにわかに高まっていった。」
安達 久美「何かが、、来る、、、、」
魔性の情景描写「我大は、そっと、目を閉じ、身構えた。」
刃崎 死朗「わっ!!!!!!!」
我大 剛「!な・・・なんだてめー!ビビったじゃねーか!!」
刃崎 死朗「あんまり緊張しすぎてっと、動きが鈍るぜ・・・。」
魔性の情景描写「カツ、カツ、カツ、カツ・・・・・。」
安達 久美「やっぱり、誰かいるわ・・・・。」
妖異なる効果音「コンコン(理科室のドアはノックされた)」
我大 剛「誰だ!!」
理科教師 間堂真子「あなたたち なしてるの??」
刃崎 死朗「・・・理科教師の間堂」
我大 剛「先生・・・「なしてるの」って・・・なまってんのか?俺、笑ったほうが いいか?」
人体標本「アヤシイ・・・アヤシイ・・・・」
妖異なる効果音「ヒュルル」
安達 久美「ちょっと待ってよ、どうして先生が2人いるわけ??」
ホッチキス女「「しかたがないから、ホッチキスで、まとめて一つにしてしまいましょう」」
妖異なる効果音「ガチャリコフ」
ホッチキス女「念のためもう一度」
妖異なる効果音「ガチャリコフ」
安達 久美「なんかいつもより大きくない?そのホッチキス」
妖異なる効果音「ガチャリコフ、ガチャリコフ、ガチャリコフ・・・」
ホッチキス女「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
魔性の情景描写「ホッチキス女は安達の問いを完全に黙殺して二人の間堂を巨大なホッチキスで一つにする作業に没頭している。」
我大 剛「なんつーか・・・見ていると、痛いような、むずがゆいよーな・・・。」
安達 久美「うっ、、、はきそ、、、」
刃崎 死朗「・・・(泣)」
人体標本「イタイ、ボク、ワカラナイ・・・・・・。マコ、ダイジョウブ?」
ホッチキス女「・・・・・・・・・あ。」
妖異なる効果音「パスッ(芯が切れたときの間の抜けた音)」
我大 剛「たまぎれか???」
魔性の情景描写「常識外れな大きさのホッチキスで肩から手先、脇から足首まですっかり接合された二人の間堂は何故か魂が抜けたような心ここにあらずといったような様子で目を見開いたまま身じろぎもしない。」
人体標本「マコ、ナニカイツモトチガウ。マコ、マコチガウ、マコ、マコマコココココ・・・・・・。」
妖異なる効果音「シュウウウウウ・・・・・・。」
魔性の情景描写「人体標本から白煙が立ち上る。どうやら、どこかの回線がショートしたらしい。」
妖異なる効果音「ポムッ プスゥ・・・・・」
理科教師 間堂真子「あははははっ!!イヒヒヒヒヒヒっ・・・」
ホッチキス女「芯をさがしてこなければ・・・・」
妖異なる効果音「ひゅ〜〜〜〜〜〜」
刃崎 死朗「我大、何か変だぜい。さっきから背中の妖刀がビリビリと震えてやがる。相当な妖力がこの空間に閉じ込められているとしか思えねえよ・・誰か結界でも張りやがったのか。」
我大 剛「突然、こいつらが動かなくなったのもそのためもしれねえな。」
妖異なる効果音「ブィィィィィィィィィン、ブィィィィィィィン。」
魔性の情景描写「仁総の胸元から重低音が鳴り響きそれは激しさを増した・・・。」
我大 剛「ブラウンかっ!?」
妖異なる効果音「ブィィィィィィィィィン!!ブッ(振動音が急に途切れる)」
我大 剛「な、何だよ!(ドキドキ)」
仁総 京介「が〜だ〜い〜く〜〜ん〜〜・・・」
魔性の情景描写「声は胸元から聞こえた。かすれた機会音であった。」
妖異なる効果音「ドーーン!ドーーン!」
我大 剛「またかっ」
妖異なる効果音「グチャ。グチャッ」
安達 久美「B組の人だったわ。」
魔性の情景描写「窓から見えた。屋上から立て続けに人が降ってくるのが‥」