連想ホラー小説遊戯「流血学園1999」第1章


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妖異なる効果音「グチュグチュ」
仁総 京介「フフ。歩き難いね」
妖異なる効果音「ゴキッ」
岡本 三太「会長。骨ふんじゃいましたです。」
魔性の情景描写「ブチッ」
岡本 三太「会長。内臓踏んじゃいましたです。」
鈴木 キャリー「お掃除大変ソウデスワ」
仁総 京介「これも、生徒会の仕事かな?フフフ、、、」
我大 剛「な、、なんじゃこりゃ〜〜〜」
鈴木 キャリー「我大剛。それは、脳みそデスワ。遊ばないで欲しいワ・・・」
我大 剛「そんなことは聞いとりゃせん。何でこんなことになったのかと聞いてるんだ!!」
亡霊 「友達いっぱ〜い、うひゃ、うひゃ、うひゃひゃひゃひゃひゃ」
妖異なる効果音「びゃんぼんびゃんぼんびゃんぼん」
魔性の情景描写「二階の窓の奥から、一人の男が死体が散乱する光景を食い入るように見ていた・・。ただ、彼の手だけが、この光景を記憶から抜け落ちる前に正確に描写しようとするかのごとくせわしく、キャンバス上で動いていた・・・。」
安達 久美「剛くん!前から貴方の事すきでしたのっ心臓を下さいませ!!!」
妖異なる効果音「グウオオーーー」
我大 剛「俺はお前のその目が好きなんだ。心臓やるから、目玉をくれ。」
近藤先生「我大!よく考えろ!目玉は二個だから1つずつだとお前は損をするんだぞ!」
仁総 京介「くっくっく...。相変わらずやることが稚拙ですね我大 剛。」
妖異なる効果音「ガサッ、ボリバリボリッ」
魔性の情景描写「生徒会と我大達のやりとりをポテチをむさぼりながら眺めている鋭い眼光があった。」
刃崎 死朗「けっ、さっさとおっ始めちまえばいいのによ。前振りが長えぜ全く。」
魔性の情景描写「その場に居た者たちの視線が一斉に刃崎の立っている方に注がれる。」
仁総 京介「「気の短い男は良い目を見れませんよ」」
ホッチキス女「こんばんはぁ〜]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]」
妖異なる効果音「パチン、パチン、パチン、パッチン。」
魔性の情景描写「その軽やかな(ホチキス)音を残して、彼女は校舎の中に姿を消した。」
仁総 京介「さて、こんなところに人が集まっては、他の生徒の皆さんに迷惑ですし、どこか場所をかえませんか?」
ホッチキス女「図書館はだめですよ!」
妖異なる効果音「ぱちん、パチン」
魔性の情景描写「どこからともなく、ホチキスの音とともに、響いた。」
校長 陸田「ホッチキスを肌に突き刺したときのあの痛み!ささやかな流血!…君達にはわかるまい…。」
仁総 京介「(ふふふ・・・、やっと校長のおでましか・・・。こいつ、また何か企んでやがるな・・・。)」
近藤先生「校長センセイ!警察を呼びましょう!」
妖異なる効果音「タッタッタッ・・・・。」
魔性の情景描写「そこにからだ半分筋組織と内臓をむき出しにした人体標本が走ってきた。衣服は下半身に猿股を着けているのみである。」
鈴木 キャリー「私はワタシハ・・・わた・・・あふん」
岡本 三太「どうしたんスか?」
魔性の情景描写「地面に倒れこんだと思われたキャリーの身体は、何故か空中にい浮かんでいた。」
仁総 京介「やれやれ、、、また副会長の病気が出てしまったか、、、」
校長 陸田「君たちは実に面白い。校長室でお茶でもどうだね?」
魔性の情景描写「その時、校長の瞳の奥に不穏な気配を感じ取ったのは、京介だけだった。」
妖異なる効果音「パリーーン!!」
魔性の情景描写「音とともに校舎のガラスが一斉に砕けた!!!」
仁総 京介「おや、おや、ずいぶんとご立腹のようだね、キャリー・・・。校長、申し訳ありませんが、また今度にしておきますよ。」
岡本 三太「えっ、そんな・・会長・・・何かおいしいものでも出るかも知れませんよ・・・。」
仁総 京介「(このデブ・・・全くニブイったらありゃしない・・。落下した不良達の死体を見てもまだ気がつかないのか?こんな事が出来るのは、校長派の身長192cm,120kgのあの大男しかいないんだよ・・・。)」
刃崎 死朗「ナイフの次におかしは好きだぜぇ!校長よっ」
我大 剛「おいおい、久しぶりに俺が帰って来たってぇのに、テメェらだけでワケのわかんねぇ会話してんじゃねぇよ! 俺はないがしろか?!」
安達 久美「てめぇら下衆(ゲス)男の顔なんか見たくもないわよ。我大、あんたも含めてね。登場するなら金をくれ!」
魔性の情景描写「刃崎のナイフを牽制するかのように、懶札衣の構えで一歩前へ出た。左足を引き、左手を軽く腰に添え、右手を肩の高さに上げている。三十二勢長拳の第一勢である。」
妖異なる効果音「・・・ズザッ・・・。」
ホッチキス女「ふふっ。あたしは ここで高みの見物!ふふふっ。」パチンパチン]]]」
近藤先生「うげれ〜わたしの指が〜」
妖異なる効果音「ぽとり。ころころころ・・・」
魔性の情景描写「安達久美に向けて振るわれた刃崎のナイフは、何故か近藤先生の右手の人差し指を切断していた。校長陸田はその指を拾い上げると、すばやく自分の口の中に放り込んだ。指はいくらでも転がっているというのに、近藤先生の物をわざわざ選んで。」
校長 陸田「くくく・・・、3秒ルール適応ですね? 大丈夫です。」
刃崎 死朗「おいおい、俺はてめぇを楽しませるために、こんなことやってんじゃねぇんだぜ?」
校長 陸田「いや、そんなことはどうでもいい。フフフフフ・・・」
岡本 三太「そうです。校長センセ!味が問題なのです。」
安達 久美「よそ見してんじゃないわよっ!死朗!えいっ!くらえ脳下垂体爆裂脚」
妖異なる効果音「シュッ(久美の高速の回しげりが空気を引き裂く)」
近藤先生「指を返しやがれ!」
安達 久美「アンタなんか死んじゃえ・・・生きてる価値も無いクソ男・・・」
魔性の情景描写「連続して繰り出される久美の回しげりの一発が刃崎の後頭部をかすめた。刃崎の後頭部はぱっくりと裂け、ぼたぼたと鮮血が滴り落ちた・・・。」
刃崎 死朗「おお、俺の血が……。ククックククックヒャヒャッ」
魔性の情景描写「刃崎の表情が驚愕と苦痛からやがて歓喜へと変わる。滴る自分の血を指ですくい取り、刃崎はそれを舐めた。」
刃崎 死朗「久美。お前の血も舐めさせてもらうぜっ」
妖異なる効果音「シュルシュシュル」
魔性の情景描写「刃崎の学生服の袖からバタフライナイフ、ジャックナイフ、コンバットナイフ、肥後の守など10数本の刃物が彼の両手に滑り落ちて来た。」
安達 久美「バカじゃないの、あんた。そんなにたくさん出したって、使いこなせるわけないじゃん?」
刃崎 死朗「ヒャヒャヒャ、、、まぁ、見てなって、、、」
魔性の情景描写「刃崎の手の中からナイフが消えたと思った次の瞬間、安達の顔や腕が皮一枚のところで切り裂かれ、血が滴り落ちた。」
安達 久美「なっ…」
刃崎 死朗「刃崎流投げナイフ奥義!霞め血化粧!」
魔性の情景描写「刃崎流ナイフ使い二代目。刃崎死朗。父、刃崎竜は日本の手裏剣術と居合いを習得後、中東、ドイツなどを傭兵として巡り歩きついに刃崎流ナイフ術を完成させたのである。ベトナムでは機関銃を相手に200人は血祭りにあげたであろうか。そしてグルカ兵10人を抹殺したときついに世界最強の称号を手にしたのである。そんな父のものおしゃぶりがわりにカッターナイフをわたされ日々刃物とともに歩んで来た彼の17年間。安達は知るまい‥」
安達 久美「ひゅっ!」
魔性の情景描写「鋭く短い呼吸とともに、久美の両腕に輝く聖龍の痣が浮かび上がった。」
岡本 三太「(どっちが死んでも、きっと肉はまずいんだろうな・・・。まあ良いさ・・カレーの具にすれば(香辛料で煮込めば)食えないことはないだろう・・・)・・・ジュルリ・・」
仁総 京介「さて、そこまでにしておいてもらいましょうか?」
魔性の情景描写「京介の声が響いた瞬間、二人の動きが止まった。いや、止められたというべきか? 何かに縛りとられたように身動きができなくなっていた。」
仁総 京介「こんな朝早くから、それだけ熱くなれるのは健康的でいいのですが、なにぶん、始業のベルもなったことですし、続きは放課後にでもしてください、、、」
亡霊 「死体はどうすんだよ?」
岡本 三太「今日の夕飯のざいりょうにでも・・・ クックック!!!!」
仁総 京介「いや、ここにいるみんなで、食べて処理してしまいましょう。三太にはわるいが・・・」
近藤先生「こここ、これは夢だ!!僕は夢を見ているんだ!そんな、そんな…君たちは狂っている!!!うわぁぁあああ!」
妖異なる効果音「わさわさわさ。」
我大 剛「てめえ等、気でも違ったのか?平然と人を食おうなんて・・・。仁総、てめえには俺の拳を食らわしてやるぜい。」
岡本 三太「何ですと? 喰っていいんですね。それではいただきます。(パク)」
妖異なる効果音「ニチャニチャ」
魔性の情景描写「三太は片っ端から死体をほおばり始めた・・。その丈夫な歯はバキバキと音を立てて、ジョー・クラッシャーのごとく骨を粉々にかみ砕いた。ひと噛みする毎に口からは血しぶきが飛び散り、鮮血に染まった校庭はまさしく赤の広場と化した・・・。」
仁総 京介「やれやれ、、、食事のマナーくらいは守ってくれよ、三太。」
魔性の情景描写「三太は鮮血で染まった、顔を転がっていた死体の左手でぬぐうと、京介の方を向いて微笑んだ。」
岡本 三太「おいしいよ、会長も早く一緒に食べよう?」
仁総 京介「僕は腐肉はたべないのでね。生きた肉しかねぇ、、、ふふふ、、、、」
我大 剛「てめえら!人間じゃねえ!!」
魔性の情景描写「我大の体のまわりから闘気があふれ出ている。こめかみの青筋は青春の怒り!握り締めた拳は沸騰直前」
岡本 三太「グチャグチャ・・バリバリッ・・・我大君、そんなにきばらんと君も一緒にどうですか?ほら、ここなんかとってもおいしいよ。さあ・・・(ニコッ)。」
魔性の情景描写「三太は目玉をぺろぺろとしゃぶりながら、血まみれの脳髄を我大の口元に差し出した。」
妖異なる効果音「ぞぞぅずずず〜っ。」
我大 剛「うをおおおおおっりぃあっ!!!!」
妖異なる効果音「ぐえふっ」
魔性の情景描写「我大の強烈な左拳が三太のみぞおちに食い込んだとともに、三太は人体の破片と胃液を撒き散らしながら宙に舞った。」
校長 陸田「ククク・・・こいつは見物だね・・・。」
岡本 三太「なんばすっと?」
ホッチキス女「カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、カチ、カチ・・・」
魔性の情景描写「ホッチキス女は彼等には目もくれず歩き去った。」
我大 剛「どぅおりゃーあああああ!!!!!」
魔性の情景描写「我大はサンタの股座に右手を入れると軽がると左肩に抱え上げた。」
岡本 三太「だからなんばっすとーって・・・・!?」
妖異なる効果音「グシャッ!!!」
魔性の情景描写「三太が言葉を言い終えるのを待たずに我大は三太を頭から地面に叩きつけた。」
近藤先生「もうたくさんだ・・。止めてクレーー。」
我大 剛「ふん! 止めんでも、もう終わってるぜ。」
仁総 京介「あぁ、、なんて事をするんだい我大くん。彼は、性格に難はあったが、なかなか優秀な書記だったのに。また新しいのを手に入れなきゃいけないじゃないか。フフフ、、、」
岡本 三太「ま・まだ・です・・NHK食堂のカレーうどんをくうま・・で・わ」
校長 陸田「それくらいにしておきなさい。彼の身柄は私が預かるよ。ねぇ三太君?おいしいカレーをごちそうしよう!ふ、ふふふ・・・。」
魔性の情景描写「そう言うと陸田は瀕死の三太をかつぎ、校舎の奥へと消えていった」
鈴木 キャリー「アア、折角、岡本サンガ後片付ケシテクレテイタトイウノニ・・・、マタ、掃除ノヤリ直シダワ・・・。」
我大 剛「仁総っ!てめーら何もんだ?生徒会がおまえらになってからこの学校はむちくちゃじゃねーか。」
鈴木 キャリー「シリタイノデスカ‥禁断ノ生徒会。ニソウ会長の秘密ヲ‥」
魔性の情景描写「キャリーは竹箒で内臓をかき集めながら我大に微笑むと、仁総を横目でうかがいつつ語り出したのだ。地獄物語を‥」
仁総 京介「(わずかに微笑みながら我大を見る)」
鈴木 キャリー「我大サン、会長ガ最近転向シテキタ事ハゴ存知デスネ・・。一年前マデ・・コノ学園ニ会長ノ弟ノ耕介サンガ通ッテイタノデス・・。アル日、会長ハ弟ノ体ガ痣ダラケナノニ気付キマシタ・・。」
亡霊 「‥‥‥」
刃崎 死朗「分かった、会長の弟はマゾだったんだな。ケヒヒヒヒ」
岡本 三太「違うよ、弟はおっぱいマニアだ! 」
魔性の情景描写「キャリーは刃崎と岡本の方の眉間に鮮やかともいえる手付きでナイフを投げた。」
亡霊 「ナイフ、押す・・・。どっちも、突き刺す・・・。」
魔性の情景描写「だが刃崎の反応も素早かった。キャリーがナイフを投げるのと寸分の違いもなくナイフをワンアクションで4本放っていた。」
妖異なる効果音「キンッ!ブシュッ・・・・。」
魔性の情景描写「刃崎のナイフとキャリーのナイフは空中でぶつかり合いはじき飛んだ。そして三太の眉間には無残にもナイフが突き立ち、刃崎の放った残りのナイフは何故かキャリーを避けるかのように不自然に方向を変えキャリーの体の脇をすり抜けていった。」
校長 陸田「こらこら岡本君、まだ動いてはいかんよ。修復したばかりだというのに……」
魔性の情景描写「再び校長が痙攣する三太の体を引きずっていった。」
安達 久美「刃崎、おまえ、相当痛い目がみたいらしいな・・・。」
魔性の情景描写「久美は振り返ると、もう許せないという血走った目で刃崎を睨み付けた・・・。キャリーの脇をすり抜けた刃渡り20cmのナイフはものの見事に3本とも久美の尻に突き刺さっており、傷口からは血がだらだらと滴っていたのだ・・・。」
我大 剛「狂って、やがる・・・・・。」
鈴木 キャリー「アナタ達、イッタイ私ノ話ヲ聞ク気ガアルノ?キーッ!」
我大 剛「オレは一応聞きたいんだがな。で、仁総の弟がどうしたってんだ。」
魔性の情景描写「キャリーの周囲から焦げ臭い匂いが漂って来た。小春日和とは言え温度が高すぎる。近藤先生は額の汗をぬぐいながらキャリーを見つめた」
妖異なる効果音「チリチリチリ・・・ボーー!!」
鈴木 キャリー「髪の毛が...私の自慢のブロンドヘアがあぁ〜〜〜」
ホッチキス女「まあ良く燃えること。パチ、パチ、パッチン。」
魔性の情景描写「校庭の隅で、ホッチキス女は・・・わら人形の頭をライターの炎でにこにこと楽しげに炙っていた・・・。」
我大 剛「おい、大丈夫か?」
仁総 京介「我大君。君が他人の心配をするなんてね。もっと自分の感情に素直になったらどうだい?」
刃崎 死朗「ははは随分見事な頭になったなぁ、鈴木。いっそのことコレで全部剃り落としてやろうか・・・?」
鈴木 キャリー「なんですって? よくもそんな口がきけますネ。」
魔性の情景描写「怒りに顔を紅潮させるキャリー。燃えたはずのブロンドが奇怪な形を成しうごめき始めた。」
安達 久美「かっ、、髪の毛が、蛇に、、、、」
妖異なる効果音「ずるっ・・・ずるっ・・・」
近藤先生「みんな・・キャリーを見てはいかん・・。石になってしまうぞ・・・。」
仁総 京介「あははは。副会長もなかなか楽しいことをいたしますね。」
妖異なる効果音「びきっ....めきめきめき....」
魔性の情景描写「見る間にキャリーと呼ばれていたモノは異形の者へと変わってゆく。それは彼女の美貌を高めこそすれ決して損なうものではなかった」
亡霊 「役得、役得。うお〜〜ダイナマイトボディのセクシイな女に変身したぜ。しびれちまうぜい・・・。」
魔性の情景描写「久美は手鏡を両手にかまえた。言わずとしれたメヂューサの撃退法である。しかし取り出したとき偶然にも仁総を鏡に映してしまったのだ‥。久美の表情が青ざめた。彼女は見てはイケナイモノヲミテシマッタノダ。鏡に映った彼の姿はまるで‥。」
妖異なる効果音「パリン。 バタッ(鏡は砕け散り久美はその場に倒れた)」
我大 剛「安達!?どうしたんだ!!??」
安達 久美「あ あれは!いやーーーっ 来ないでぇーーー!」
仁総 京介「久実、君は僕の本当の姿を見てしまったのかい。」
鈴木 キャリー「我大サン・・貴方・・話ガ聞キタイトイイマシタネ・・。フフフ・・。」
魔性の情景描写「キャリー、いや、キャリーであったものは器用に胴体をくねらせると髪を逆立て・・我大の方へズルズルと這いずっていった・・・。」
仁総 京介「我大に助けを求めるのか? ふふふ。もう君の運命は君の物ではないんだよ。」
安達 久美「いやーーーーーーーーー!!!」
妖異なる効果音「スパスパスパッ」
刃崎 死朗「まだ久美との決着はついてないんだよ。邪魔してもらっちゃ困る。」
魔性の情景描写「刃崎が背中から抜いた日本刀はキャリーの蛇髪を切り落とし同時に、口から吐き出した含み針(針というには大きすぎる五寸釘のような代物だ)は一直線に仁総の額を貫いた。いや貫いたように見えたが‥」
仁総 京介「ククク・・刃崎、やるじゃないか・・・。さすがプロとして鍛えられただけのことはあるね。しかし、正確すぎる技というのは軌道が読みやすく、欠点でもあるのだよ。」
魔性の情景描写「京介は放たれた五寸釘が額に突き刺さる直前に指で挟みとると、それを刃崎の左大腿部目掛けて投げ返した。その速さたるや最早、人間の域を脱していた。」
妖異なる効果音「グサッ!!」
刃崎 死朗「いてえーー!」
仁総 京介「ん?てもとが狂ってしまったようだ。苦しませるつもりはなかったんだけどねぇ、、、フフフ、、、」
魔性の情景描写「刃崎の左大腿部から鮮血が、飛び散った。がくっと、片膝をつき睨み返した、表情は今までのものと違った…」
妖異なる効果音「ぎゃーーーーーーーーーーーー」
刃崎 死朗「ケケケ・・・・。」
魔性の情景描写「人外の叫びが空気を貫いた。玄関の庭木はすべてその音で枯れ果てた。朝のスズメたちもボトボトと大地に落ちた。−−−−−−−−−−−仁総の叫び声を聞いたのだ。‥‥隙をついた我大の正拳が仁総の後頭部にめり込んでいた。」
我大 剛「いい加減にしやがれ!!どいつもこいつも、何考えていやがる!!」
ホッチキス女「私はホッチキスの事しか考えていません]]パチン」
亡霊 「誰が私達の仲間入りをしてくれるのか、考えてるんだよ」
仁総 京介「くっ、我大・・・お前はいったい何者なのだ・・私に気配を感じさせないなど人間ごときに出来る芸当ではない・・・。・・それとも我大・・・お前も私と「同じもの」なのか・・・。」
我大 剛「ああ?何言ってんだ、おめぇは!!」
鈴木 キャリー「会長。お言葉ですがこのような下衆なやからが、我々と同じとは思えません。ただの事故のようなものに違いありません。私がそれをショウメイイタシマショウ!」
妖異なる効果音「グエッホ(キャリーの口から大蛇が現れた)」
我大 剛「けっ!おめぇらみたいなバケモノといっしょにされてたまるか!」
妖異なる効果音「シャキーン・・・。」
魔性の情景描写「刃崎の背より一本の日本刀が抜かれた・・・。先祖代代、刃崎家に伝わり、名もなき妖刀・・その刃は冷徹なまでに青白き閃光を放っていた。」
亡霊 「あれ?およびでない?」
我大 剛「おいてめぇなに一人でぶつぶつぶっこいてんだ!この亡霊野郎!!わけがわからねぇぜ!」
亡霊 「貴様っっ!!」
刃崎 死朗「ケケケ・・・化け物どもめ・・・どいつもこいつもこの妖刀の錆にしてやるぜい。」
仁総 京介「やめてくれぇ!このままじゃ・・・押さえきれなくなってしまう!僕の力が!!」
魔性の情景描写「そんなことをいっているが、覚醒など出来るわけがない。そうかれは空想癖を持っていたのだった。」
鈴木 キャリー「私ノ毒蛇ト貴方ノ惰刀。どちらが優れているか?フホホホホ!試してみようかい。死朗君。」
魔性の情景描写「我大はキャリーの声にふと不審を感じた。いく分高めの、しかしいかにも若い女性らしいものであったはずのキャリーの声が、いや、言葉遣いですら、男のものとなりつつあるのだ。そして我大はその声には確かに聞き覚えがあった。」
我大 剛「まっ・・・まさか!!」
妖異なる効果音「ズザッ」
我大 剛「おやじじゃねえか!」
鈴木 キャリー「ソノ通リ!イカニモ私ハオヤジアルヨ!」
魔性の情景描写「我大はフラフラとまるで何かに取りつかれた夢遊病者のようにキャリーの方へ歩いていった・・・。キャリーが薄ら笑いを浮かべると、大蛇は大きな口を開け、像も一撃で倒すその毒牙を我大に向けた・・・。」
我大 剛「うらっちょ〜ぅ」
魔性の情景描写「・・・と、夢遊病者のような我大の目が瞬時に強い光を宿し、凄まじい早さと重さを持つ蹴りで大蛇の頭部を大きく払った。余りの蹴りの鋭さに、大蛇の頭部は引きちぎられ、校舎の壁へ叩きつけられ赤い華を咲かせた。」
我大 剛「ふん。俺のおやじならこの程度の蹴りはよけるはずだぜ。」
仁総 京介「一体、どんな家族だって言うんだよ・・・。くっ、狂ってやがる・・・。」
我大 剛「仁総、約束通りてめえに俺の拳を食らわしてやるぜ!!うおりゃああ〜!!」
校長 陸田「我大くん、やめたまえ!君はそんなことをする生徒じゃなかったはずだ!」
妖異なる効果音「じゃじゃじゃーん」
魔性の情景描写「どこからやってきたのか、校長が立っていた。」
我大 剛「うるせぇ!!!」
近藤先生「あわわわわ、、、、」
魔性の情景描写「剛拳が空気を切り裂いた。しかし、我大の拳は京介を捕らえることはできなかった。」
仁総 京介「無駄だよ、剛。さっきみたいな不意打ちでもないかぎり、君の拳はぼくを捕らえることはできない。絶対にね!!」
魔性の情景描写「京介は不敵に微笑んだ」
我大 剛「これ以上の惨劇を引き起こさないためにも・・仁総、てめえとはここでしっかり、かたをつけてやるぜ・・・。」
仁総 京介「ふっ・・、これほど言ってもまだ解らないとは身の程知らずもいいところだね・・・いいだろう・・我大、君が望むならばその身体に敗北の二文字を刻み込んでやろう・・・。」
妖異なる効果音「あ〜たたたたたたたたた!!・・・・・あたっ!」
我大 剛「北斗百烈弾!」
魔性の情景描写「我大の拳は神速のスピードで仁総を襲った。だがやはり一撃たりとも仁総を捕らえることはできなかった。仁総はその場を一歩も動いていなかった。いやまったく上体すら動かしていないかのようだった。」
仁総 京介「ひゃーーーはっはっはっは!人間とはその程度。その程度!僕はおまえ達とは違うのです。ほら、我大君。服が汚れていますよ。」
我大 剛「ぐはっ」
魔性の情景描写「我大の学生服には「敗北」の文字が達筆で切り刻まれていた。それは服の下の皮膚を切りさき屈辱の赤文字となっていた。」
鈴木 キャリー「会長。達筆ですわ!ほーほほほほほ。」
魔性の情景描写「我大の顔に恐怖がはじめて浮かんだ。生まれてこのかた「おやじ」以外には負けたことがなかった。ところが仁総にはまるで勝てる気がしない‥。鬼すら恐れぬこの男にはじめて恐怖を知らしめた仁総生徒会長。ただの人間、いやただの魔物ではない。」
刃崎 死朗「おい。我大。とりあえず今は逃げるぞ。こいつもこのままじゃいけねえ。おかしくなってやがる。」
安達 久美「あ‥」
魔性の情景描写「刃崎の背に負ぶさっている久美の目はぐるぐると回転していた。」
鈴木 キャリー「逃げられないワヨ。ここでシマツをつけてあげる。」
亡霊 「まって!おにいちゃん!まだだよ。もっともっといるんだ!まだだめだよ」
妖異なる効果音「校内放送「仁総君ほか生徒会の皆さん。そして不良のみなさん。あななたちのために特別授業を用意しました。理科実験室まですみやかにおいでなさい。いいことがあるよ。」」
近藤先生「校長先生の声だ」