連想ホラー小説遊戯

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S.キング的情景描写「そのときついに‥‥‥」






完結の章 第一稿 『無理矢理ディーン・クーンツ的帰結』










甘美なる効果音「チャララーン(クーンツ的帰結)」

キャリーの母「声よ!声がしたの。神の声よ、あたしには聞こえたのよ。終わりだわ。もう、終わりよ!」

レザーフェイスの弟「オワリー?ヒャーハハハハ」

S・キング的情景描写「レクター博士の一言でさらなる狂気へと踏み込んで行く二人を尻目に、犠牲者Aは力強さを湛えた片目で周囲を見渡した。残りの眼球は彼らに持って行かれた。」

犠牲者A「どうでもいいだなんて・・・所詮、私はそんな役回りなんですね」

レクター博士「今更、それに気付いたところでどうしようもあるまい。人生とは挫折と忘却の連続ではないのかね?それとも、逆転の可能性でも思案しているのかな?」

S・キング的情景描写「犠牲者Aは椅子に固く縛り付けられている。全身の皮膚はささくれて、乾いた血がはり付いたその様は、焼き立てのハンバーグに見えなくも無い。」

犠牲者A「この有様を見れば、分かるでしょう?そんなこと、できっこありませんよ」

レザーフェイスの弟「デキッコーナイナイ、ナイナイデキッコー」

甘美なる効果音「ミシッ(ロープと椅子が擦れあう音)」

キャリーの母「あたしの言う事をお聞き!」

甘美なる効果音「ザシュッ(キャリーの母がレザーフェイスの弟を斬りつける音)」

キャリーの母「おまえみたいな化け物を産んじまったから、あたしは”キャリーの母”なんて呼ばれるのよ。その苦しみが分かるか?分かるか?分かるのか?」

S・キング的情景描写「キャリーの母は何度もナイフを突き立てる。レクター博士の顔が歪むのが、犠牲者Aにも分かった。心理的に痛めつけられ自分の名前すら思い出せないが、ここで使われる名前が『本物』では無いことは分かってきた。」

レクター博士「黙れ!売女め」

甘美なる効果音「ビュッ(キャリーの母が刃物を振るう音)」

レクター博士「何をする?狂ったのか!」

キャリーの母「あんたに、何が分かるってんだ。あたしの心も身体も癒す事なんてできっこないんだ。だから、本当に『死んで』しまえばいいんだ」

甘美なる効果音「ズルッ・・・ズルッ(レザーフェイスの弟が床を這う音)」

S・キング的情景描写「犠牲者Aは音のする方向へ首を回した。血塗れのレザーフェイスの弟が近付いてくる。自分は何人目の犠牲者Aなのだろうかと、Aは思った。」

レザーフェイスの弟「たすけて・・・」

犠牲者A「この縄を解いてくれ!」

レザーフェイスの弟「そうしたら、あんたいっちまうんだろ。そのまま」

S・キング的情景描写「レザーフェイス弟はまだ少年と言って言い風貌である。その少年が、振るったナイフの冷たさをAは思い出した。犠牲者Aは、ちらりと争っている二人を見た。そして、ぎゅっと目を瞑った。」

犠牲者A「そんなことはしない」

レザーフェイス弟「ほんとうに?」

犠牲者A「本当だ。約束する」

S・キング的情景描写「レザーフェイスの弟は、動脈を切断されたのか。みるみる蒼白になりながらも、なんとか犠牲者Aのロープを解いた。」

レクター博士「何をしている。お・ま・え・た・ち、なにをしている!」

キャリーの母「ケヒャー」

S・キング的情景描写「レクター博士の見せた隙に向かって、キャリーの母は体ごと突っ込んだ。手には鋭く尖ったナイフが握られていた。その刃は半ばレクターの胴に埋もれたが、残りの部分でキャリーの母の指を切断した。」

レクター博士「おまえたちのために・・・」

甘美なる効果音「ボタボタ(レクター博士の内臓がこぼれる音)、ポトポト(キャリーの母の指が落ちる音)」

レクター博士「ゴフッ」

犠牲者A「見るな!」

レザーフェイスの弟「アアアァァ・・・うぅぁあああ!」

キャリーの母「あんたたちも!」

S・キング的情景描写「キャリーの母は残された指で死体からナイフを抜き取ると、犠牲者Aたちに向かって歩き始めた。その目はまったく正気のように見える。それがAの背筋を凍らせた。」

レザーフェイスの弟「あっちにいけ!くるな!」

犠牲者A「待ってくれ!あんた誰だ?」

キャリーの母「あたしは・・・」

犠牲者A「逃げろ!」

S・キング的情景描写「レザーフェイスの弟をドアの方へ押しやると、犠牲者Aは呆然と立ち尽くすキャリーの母へ自分が拘束されていた椅子を叩きつけた。失った指が酷く痛んだが、そんな事にかまってはいられなかった。」

甘美なる効果音「バギィッ!(椅子の脚とキャリーの母の首の骨が砕ける音)」

レザーフェイスの弟「ああぁ、ウッ、うわぁぁぁあん」

犠牲者A「すまない」

S・キング的情景描写「そう言って、犠牲者Aはレザーフェイスの弟を抱きしめた。そして、僅かに残っている衣服の切れ端を使って、彼の傷を止血した。」

犠牲者A「さあ、行こう」

レザーフェイスの弟「まきちゃんってなんだったの?」

犠牲者A「・・・そんなこと、どうでもいいじゃないか。」

レザーフェイスの弟「これからどこへいくの?」

犠牲者A「この物語が終わる場所、自分自身を見つけられる場所へ」

甘美なる効果音「ガチャッ(扉を開ける音)」

S・キング的情景描写「始まりはいつも明るいものとは限らない。だが、始まりが暗かったからといって、結末も惨めで暗いものとは限らない。ふたりはドアを開けて光の中へ歩き出した。」











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